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タイ古式マッサージは、タイ語で「ヌアボーラン」と言います。これは、マッサージするという意味の「ヌアット」と古式、伝統的という意味の「ボーラン」が合わせられ、「ヌアット・ボーラン」となり、耳に聞こえる音としては「ヌアボーラン」となっているわけです。その効果 は、最近の医療機器によって科学的にも認められ、全世界に広まりつつあります。人体に流れるエネルギーラインを刺激することで体調を整え、驚くべき効果 を発揮ています。その起源はブッダの時代にさかのぼると言われ、2500年の歴史を持つ伝統的なマッサージなのです。西洋医学では未だ全てを解明することができないまでも、その驚くべき効果 によって、一般的にタイマッサージとして、話題を呼んでいます。悲しいながらもそのイメージは、ピンク系ショップの一部として理解されている場合もあり、これがタイマッサージ関係者が頭を痛めているひとつの所以なのです。タイ古式マッサージ「ヌアボーラン」は、母国タイでは公的機関・衛生省(日本では厚生省に当たる)の管轄に当たり、医療行為の一環として大学の付属病院でもヌアボーランによる病気の治療が行われている程なのです。 |
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タイの伝統古式施術法・ヌアボーランは、本来、約2時間から3時間かけて全身の施術を行ないます。まずは、足裏を十分に施術します。足裏をマッサージする事で筋肉、血管、神経を刺激し、血液の循環を促します。そうすることで、老廃物も一緒に洗い流され、きれいな血液によって酸素も補給されるわけです。血液の循環が悪くなると、疲労がたまり体調は次第に狂ってきます。足は「第二の心臓」と呼ばれますが、筋肉の3分の2は足にあって、心臓から送り出された血液を再び心臓へ送り返すポンプの役割を果たしているからなのです。通常でも、足部分の血圧は上半身の血圧の10分の1程度しかありませんから、心臓からいちばん遠い足には、血液がうまく循環していません。足の裏や甲には、自律神経など全身をコントロールする神経が集中しています。 この足の裏と甲の反射区を刺激することで体調を整え、自分自身の力で健康を維持させることができます。タイ古式マッサージでは、まず足裏を施術することから始めます。次に、脚全体をエネルギーライン(セン)に沿って圧迫します。母子の圧迫の後、手掌の圧迫というように、脚にある6本のセンを何度も往復しながら圧迫していきます。「気」の流れを促し、血液やリンパの循環を促します。血液は血管の中を巡っていますが、圧迫によって細胞内の老廃物を毛細血管へと意図的に押し出しているのです。通常、脚部分の施術で40分から1時間以上をかけます。これがタイマッサージのひとつの特徴とも言えます。その後は、腕や腹部、腰、背中、肩、 首、時には顔や頭などの施術を行い全身を温めていきます。温まった状態を確認しながら、ストレッチを行ないます。 タイマッサージは「世界で一番気持ちいいマッサージ」 とも呼ばれています。 |
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タイ国内には多くのマッサージショップやマッサージ学校が、ひしめいています。首都バンコクだけでも2000件を越えるマッサージショップがひしめいています。1回あたりのマッサージはたっぷり2時間というコースが中心です。もっとも有名なのが、ワット・ポーですが、ここではお寺の敷地内にマッサージを行う場所がちゃんとあるのです。これがワット・ポーが通 称マッサージ寺と呼ばれる所以なのです。現在では、そのマッサージ手法も多岐にわたり、タイではトーナメントなどまで行われているのです。マッサージ技術は、ショップや個人によって異なり、今もなお発展し続けているのです。大きく2つに分けるとすれば、バンコクのワット・ポーを中心とした南のエリアの手法と、チェンマイのワット・スアンドークを中心とした北のエリアの手法とに分けられます。非常に簡単な説明ですが、南のエリアでは指圧に見られるような「つぼ押し」手法が多く、北のエリアではストレッチによって「筋をひっぱる」手法が多く見られます。 |
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この数年、このタイ古式マッサージ「ヌアボーラン」は、世界中から注目され、全世界に急速に広まりつつあります。ヌアボーランは、「セン」と呼ばれる人体のエネルギーラインに刺激を与えるという考え方の上に成り立っていますが、このセンは目に見えるものではないため、その存在は今日の西洋医学では明らかにされていません。ただし、最近の研究によって、ヌアボーランの効果 は科学的に解明されつつあります。ヌアボーランの手法は、中国や日本の按摩によく似た手法から、アクロバット的な体勢で施術する技術まで、非常に幅が広く、実際には患者の身体状況を確認した上で、必要な手法を選択しながら、施術を行わなくてはなりません。ヌアボーランは、数百年の年月をかけて、仏教と共に発展してきた施術法です。もっとも大切なのは、常に愛と慈悲の心をもって施術をすることなのです。 |
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タイマッサージを行なっていた仏教の僧侶たちが、自分たちの健康のために行なっていたセルフストレッチ体操がルーシーダットンです。「ルーシー」は仙人。「ダット」はストレッチ。「トン」は自分自身を意味します。毎日行なうことで自分自身で身体の歪みを矯正し,バランスを整えていく体操法です。筋肉のバランスを整えることで、骨格のずズレを結果として矯正するという考え方の上に成り立っています。仏教との関わりが深く、深い呼吸によって瞑想の境地で行なうのが特徴です。本来は鏡を見て、左右のバランスをチェックしてから行います。例えば、眉の形、目の位置、口の角度、肩の位置、乳首の位置、腰の角度、足の長さ、毛の生え方などです。元々人は生まれた時には、左右が対象であったはず。その後生活の中でその人の癖や外傷などの蓄積から左右のバランスが崩れてしまったものを矯正することで健康になることができます。また、瞑想によって精神の安定をもたらし、深い呼吸で軽く運動することで末端にまで新しい酸素と栄養分を供給することで細胞レベルでの活性化を図ることができます。 |
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