選択制専科「ボディケア・タイスタイル」
マッサージを始めるにあたって、自分自身が怪我をしない手の使い方、身体を使った体重のかけ方、手を付く位置や距離感などの基本をまず学びます。身体の見方では、まずコリを見つける触り方。次にコリをほぐすための方法論を解剖学的な見地からも納得できる説明を受けたら実際にやっていきましょう。なでる~ゆらす~たたく~押すなど、色々なほぐし技術がありますが、手や指を使ってボディをケアするテクニックをマスターしていきます。基本中の基本ですが、最も大切なポイントをここで学ぶことで、これだけで十分相手に喜んでもらえます。こりほぐしさえできれば、これだけでサロンの現場でクライアントのニーズに応えられるようになります。
◇受講時間:12時間(4単位)
◇入学金:0円
◇受講料金:132000円
◇TTMAチケット利用の場合:40枚
ボディケアでは、身体のコリを除去するために、擦ったり、圧迫したりして、筋肉を温めながら血行を促進します。セラピストは、部位の形状や筋肉の状態に応じて、母指、手掌、ひじなどを使って筋肉に対してアプローチしていきます。辛いコリの箇所に対してアプローチしながらも、リンパの流れを促すように施術してゆきます。オイルを使用しませんから、施術後にシャワーを浴びる必要はありません。お好みによっても、素肌の上から行ったり、服の上から行ったりします。
筋肉のコリは、圧迫することで、筋肉の中の毛細血管中の血液を静脈のほうに押し流すことになります。このようにして、物理的に血流を促進するというわけですが、血液が運んでくれる栄養や酸素などによって、筋肉を構成している細胞ひとつひとつが新陳代謝を行い、コリがほぐれるというしくみです。また、皮膚をさするようにしてリンパの流れを促進して、身体の水分コントロールを行いますから、むくみの除去や皮膚のハリや弾力に効果を発揮する場合も多くあります。
お疲れの方で、慢性的なコリや不快感が長期に及んでいる場合には、固まった筋肉がまるで鉄板のように腫れあがり、筋肉自体のコリだけでなく、腱や靭帯などの骨に付着する部分までもが固くなって動きずらい状態になっていることが多くあります。筋肉はもちろんですが、固くなった腱や靭帯、そして筋肉を覆っている筋膜にもアプローチすることで、不快感をスピーディに取り除くように施術してゆきます。コリの状態によっては、何分間のマッサージでコリが小さくなるかはやってみなければわかりませんから、延長をお勧めする場合もあります。このような場合には、ボディケアは120分くらいの時間をいただくことが望ましいと考えられます。
ボディケアは、クライアントの身体状況に応じて、セラピストがその場の判断で手技を展開するものですので、決して決まったパターンで施術を行うわけではありません。力加減やリズムやタッチなど、あらゆるご要望にお応えすることができます。コリを軽減するだけでなく、全身の血流や水分コントロールで自然治癒力を向上させることができます。すっきりするような感覚が得られ、続けて受けていただくことで、体質改善にもつながります。
マッサージでは、コリを見つけて、そこにアプローチすることが何よりも重要です。サロン現場でのクライアントからのニーズは、「もっとここをこうしてほしい!」、「この部分が辛いからなんとかしてほしい」といった身体の部位に対する要望が多いもの。クライアントの要望に応えることがセラピストとしての役割であると言えるでしょう。身体のコリに対して、どのようにアプローチをしていくか。どのようにしてコリを軽減させるかは、必ず学ばなければならないテクニックのひとつです。
ボディケアのテクニックには、さまざまものがあります。圧をかける、こする、ゆらす、もむ、たたくなど、筋肉の状態やクライアントの好みなどに応じて、提供すべきテクニックを多く知っていることはセラピストにとって大切なことです。ボディケアには、手順が決まっているわけではなく、筋肉の状態を見定めながら的確にアプローチしていくことが必要です。こりほぐしのボディケアテクニックで、セラピストとしての幅を広げていきましょう。