施術の前後に祈る行為があります。訓練によって、瞬間的に手が温まるようになり、気のこもった温かい手で施術をスタートすることができるようになります。「ワーイ」といって、タイ古式マッサージが仏教とともに発展してきた名残ともいえる行為です。タイ古式マッサージは愛情を持って行うべき行為で、このマッサージを霊意で作り出したタイ伝統医学の祖であるシバカゴマラバット師に敬意を表し、次のように暗唱します。「オナモシバゴマラパッジョープチャヤ」
仏教の教えの中で、「マッサージは4つの心で行え。」とあります。シバカゴマラバット師は、愛を4つに分類しています。
1、メッター(慈の心、親切心)
すべての生命あるものに対して、慈しみの心を持つことを説いています。自分の身内に対する思いのように、自分のことと同じように他人を思いやる気持ちを持つこと教えてくれています。
2、カルナー(悲の心、哀れみ)
「人の苦しみを取り去る」 ことを説いています。痛みに苦しんでいる人を見かけたら、その苦しみを取り去ってあげたい、何かしてあげたいと思うことを教えてくれています。
3、ムディター(喜の心、他人の身になって喜ぶ)
他人の幸せを自分のことのように喜ぶことを説いています。嫉妬心を持たずに素直に喜べることを教えてくれています。
4、ウベッカー(捨の心、心の平静)
自分勝手な判断を捨てて、あるがままの姿を観ることを説いています。先入観を持たずにすべての人を平等に観る心を教えてくれています。 |